パワー増強を果たしたX4をドライブしてみて、いかなる環境でも実力を発揮できるクルマだと感じた。

■どんなクルマ?

かつてBMWは、Mのバッジを控えめに使用していた。2009年のX5 M50iやX6 M50iがその例だ。X5 MやX6 MなどのプロパーなMカーとは違うといった意味合いも込められているのだろう。

ポルシェ・マカンGTSがデビューしてから、BMWは対抗馬を用意する必要がでてきた。そこで生まれたのがX4 M40i。今回のテストの主役である。

エンジンはX4 xdrive35iと同じ、インラインの3.0ℓ6気筒ターボを使用する。xdrive35iをパワーアップするために、M3やM4が使用していたコンポーネントを共有しているのも特徴である。

6本のピストンはトップ・リング部の設計が変わり、ツイン-スクロール・ターボの加給圧も変わっている。クランクシャフト・ベアリングやインレット・マニフォールドもM40i専用となる。

結果、55psパワーアップしており、最終的には360psを叩きだす。ポルシェ・マカンGTSと同値である。同時に6.6kg-mのトルク増強も果たしており、1350〜5250rpmのあいだで47.4kg-mを発生する。