メルセデスGLC vs BMW X3 vs ランドローバー・ディスカバリー・スポーツ
公開 : 2016.02.20 23:50 更新 : 2017.05.29 19:30
インテリアはその多くをCクラスから借り受けている。機能、質感、高級感ともに、あいまいで実直にすぎるX3のそれを凌駕している。
心を痛めてしまうのは、メルセデスが不屈の精神でコラム・シフトを継続使用しているからだ。コンソール上のスペースを確保できるという理由もあるようなのだが。
その先には最新の9速トルコン・オートマティックがマグネシウム製のハウジングに包まれて、せっせと仕事をしている。
対するランドローバーには、このうえにレンジローバー・ブランドが君臨するという ‘お家事情’ もあって、ほか2台のような豪華さはない。
よってレンジローバー・イヴォークよりも質素なのだが、HSEスペースでさえユーティリティ優先の実直さが筆者を惹きつける。奇をてらわないとはこのことだ。
かといって貧乏臭さはない。本来4×4とはどういったクルマなのかを考えさせられる側面を、ある程度の高級感を失わずに実現したといった印象だ。
後席の居住性は3台中すべてのクルマが合格。決して驚きに満ちているわけではないが、家族で出かけるとしても苦痛に感じない。
X3の方がGLCよりも頭上スペースはやや大きいが、足元のスペースはどれも同程度に広い。落ち着いた気持ちになるのはディスカバリー・スポーツだ。