アルファ・ロメオ4Cスパイダー
公開 : 2016.02.24 23:50 更新 : 2017.05.29 18:24
■特徴
“リア・デッキはエリーゼよりもヘビーだが似ている部分は多い。たとえば濡れたトランク・フードを開けると、水がビシャビシャと流れ落ちる点などだ” ― ニック・カケット(ロードテスター)
2011年にジュネーブ・モーターショーにてコンセプトカーとしてはじめて4Cがディスプレイされた際、共通項の多さに「ロータスが手を貸したのか?」と疑ったほどである。
もっとも、そんなはずはないのだが、ボディの内側にタブを秘めていると聞くと、ノーフォークをベースとするライトウエイト・スポーツカーのDNAが受け継がれたのかと思った。
タブの素材こそ違えど、エンジンを車体中央に据え、なおかつ軽量と聞けば、現代なら誰だってロータスが頭をかすめるはずだ。
1742ccという慎ましやかな4気筒エンジンを横置きし、リアを駆動。4Cスパイダーの車重はわずか940kgとなっている。
もちろん燃料をはじめとする ‘水分’ を含む場合、車重は1080kgに及ぶ。それでもロータス・エキシージの2013年モデルよりも120kgも軽いのである。
エキシージがV6ユニットを採用したということも大きいのだが、4Cはマニュアル・ギアボックスではなく、6速のデュアル・クラッチを使用する。それでいて1100kgを切るというのには感心する。カーボン製モノコックは変わらないが、シート後方にアルミ製のロール・フープがついた。さらにリア・ガラスがついた。剛性確保のために高強度鋼のクロス・メンバーもエンジン・ベイに加わった。幌の重量もある。
ハードトップから、幌にすり替わった4Cスパイダーは、クーペよりも45kg重たくなったと伝えられる。
これらを除いて、メカニカルの部分は4Cクーペと共通。よって240psと35.7kg-mのトルクも同じだ。サスは前がダブル・ウィッシュボーン、リアがマクファーソン・ストラット。(ポルシェ・ケイマンでさえストラット式を用いる。なにも恥かしがる必要はない。)