ポルシェ718ボクスターS(助手席インプレッション)
公開 : 2016.02.25 23:50 更新 : 2017.05.29 19:04
少なくとも耳へのアピールのために、ステレオを利用したサウンドの演出を行わなかったことはありがたい。
アイドル時は気筒数が少なくなったゆえの、パラパラと粒の粗い音が聞こえてくれる。思慮深いターボの音とともにスバルのボクサー・エンジンを思い出した、というのが正直な感想である。
ならば従来の水平対向6気筒の音の方がよかったか? シニカルに聞こえるかもしれないが、そういった感情は湧いてこない。4気筒の聴き心地を歓迎できないか? そんなこともまったくない。
4気筒は4気筒のキャラクターが確立されていること、また小気味よくハツラツとした音を奏でるおかげで、すぐに慣れてしまうだろう。
私は気に入っている。
それにベーシックなボクスターでさえ、先代のSより速くなっている。最新のボクスターSならば、PDKの場合100km/hまでをわずか4.2秒で駆けぬけるのだ。
レヴ・カウンターが2000rpmを超えたあたりからは、先代では味わえなかった加速感を味わえる。ボクスター・スパイダーでさえ、この加速は実現できなかった。