マクラーレン570GTを追加
公開 : 2016.02.25 22:50 更新 : 2017.06.01 01:37
マクラーレンはスポーツ・シリーズに第3のモデルとして570GTを追加した。この570GTもフィクスド・ヘッド・クーペ・モデルで、スパイダー・モデルは2017年にデビューする予定だ。この570GTは、3月のジュネーブ・モーターショーで公開され、今年の夏からの販売を予定している。
570GTは、570Sと同様の570psの3.8ℓV8ツインターボを搭載するが、ルーフとリア・セクションが変更されているのが特徴。最大の違いは、ガラス製の “ツーリング・デッキ” を持つことだ。この “ツーリング・デッキ” は、サイド・ヒンジのガラス製のドアを持つリア・ウインドーのことで、その丁番は右ハンドルか左ハンドルかによって位置が異なる。縁石サイドから荷物を出し入れがしやすいように、右ハンドルでは右側が丁番となる。この “ツーリング・デッキ” を開けることで、220ℓのブート・スペースが現れる。フロント・セクションの130ℓと合計して350ℓのスペースが確保される。
インテリアも基本的には570Sに準じるが、その素材は570Sよりも豪華になっている。また、着色されたルーフは、キャビンに軽快な印象を与えることに成功している。
インテリアがグランド・ツーリングと呼ぶに相応しいものに変更されているのと同時に、シャシーも変更を受けている。フロントは15%、リアは10%ほどスプリングが柔らかくされ、ノーマル、スポーツ、トラックというアダプティブ・サスペンション・システムは保持されるものの、アンチ・ロールバーやシステム全体の見直しも行なわれている。
なお、”ツーリング・デッキ” は、570Sと同じボディ剛性を確保するために、カーボンファイバー製の枠に収められている。
ステアリングのギア比も570Sに対して2%ほど落とされ、ブレーキも570Sの標準であるカーボン・セラミックからアルミニウム・ハブ付きのスティール製に変更されている。更に、ロード・ノイズを最小限にするため、専用のピレリPゼロが装備される。
エグゾーストは、570Sではなく540Cから流用されたもので、570Sに対して3dBほど低下しているという。
ホイールは、フロントが19インチ、リアが20インチで、専用の15スポークとなる。
570GTは、フルレザーのレザー・トリムとなり、ヒーテッド・シート、電子制御のアジャスタブル・ステアリング・コラム、ソフト・クローズのドアなどが装備される。
ボディ重量は、570Sの1313kgよりもやや重量が増し、1350kgとなる。これによってパフォーマンスは、570Sよりも若干遅くなり、0-100km/hが0.2秒落ちの3.4秒、0-200km/h加速が0.3秒落ちの9.8秒となる。但し、最高速度は328km/hと変わりない。
この570GTの追加、そして来年に予定されているスパイダーの追加で完成するスポーツ・シリーズによって、2017年にはマクラーレンは4,000台の生産を予定している。なお、570GTの価格は、570Sよりも£10,000(155万円)高い£154,000(2,400万円)と発表されている。
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