アウディA4 2.0 TFSI

公開 : 2016.02.26 23:40  更新 : 2017.05.29 18:14

  • メーター部は12.3インチの高解像度ディスプレイを備え、速度計、回転計、ナビ画面などを表示。

  • ミラノレザーシート、ウォルナットブラウントリムを選んだレザーパッケージの前席。

  • レッグルームが23mm大きくなった後席。新設計のシートは前後あわせて9kgのダイエットに成功。

  • 2.0 TFSIのエンジン。圧縮行程を短縮し、膨張行程を長くとる燃焼方式を採用。

新型アウディA4 2.0 TFSIは、クワトロと比較すると、パワーは控えめといえる。それでもデュアルインジェクションを備えた2ℓ4気筒エンジンは、190psの最高出力と、32.6kg-mの最大トルクを発生する。乗った印象も、必要にして十分というものだ。

今回、スポーティな設定のサスペションシステムを組み込んだ「スポーツ」にも試乗した。A4 2.0 TFSIクワトロと同様、フロントグリルの横バーの表面処理、エアダムの形状、それに車高が、スタンダードモデルと異なっている。

低回転域での太いトルクを発生することに加え、上までしっかり回るエンジンは、日常的な使い勝手もいいうえに、運転を楽しませてくれる。1500rpmをすぎるとぐいぐいと、というかんじで、前輪が1.5tのボディを引っ張ってくれる。力不足感はまず感じないだろう。

A4 2.0 TFSIのよさは、全体的に軽さを感じさせるところにある。全長4735mmもあるボディサイズも問題ではない。さらに加速力を積極的に味わいたいなら、ドライブセレクトのボタンで「ダイナミック」モードを選ぶといい(位置がわかりにくいのだが)。エンジントルクの太いところを使うようになり、たとえていうなら、ジェントルマンがスポーツマンに変身する。

ハンドルを切ったときの動きも、自然な軽快さで、たんに広いセダンを作ろうとしたのでなく、開発者にしっかりしたビジョンがあったことが、強く感じられる。スタイリングイメージからは、従来からの路線継続で、より強く新しさを打ち出したほうがよかったのでは、というマーケティング的な見解もあるかもしれない。でも、新型A4は(とりわけ2.0 TFSIクワトロは)トップクラスのスポーティなセダンに仕上がっているのだった。

作りもかなりよいのに感心する。

関連テーマ

おすすめ記事

 
最新試乗記

人気記事