ルノー・ルーテシア・インテンス
公開 : 2016.02.29 23:40 更新 : 2017.05.29 19:22
フランス庶民文化の一端を担うルーテシアの1.2ℓ車がパワートレーンを中心にMC。省燃費時代の走りと伝統的小排気量仏車のテイストが高水準で融合されていた。
■どんなクルマ?
今さらながらルノー5の系統と思えば、随分と立派になったものである。初代ルーテシア(本国名クリオ)は1991年に日本デビューし、現行モデルはその4代目に当たり、2013年から日本に導入された。
初代ルノー5と比較すると全長は約50cm、全幅は約23cmも大きい。ちなみに現行ポロもルーテシアと同等サイズであり、欧州市場における上級志向の強まりに則したパッケージングである。
一昔前のCセグメントと同等以上の実用性と車格感を得られるのも大きなメリット。4人で肩寄せ合うように乗ったルノー5とは正に隔世の感があり、Bセグメントは実用車としてボトムではなくなっている。
そのルーテシアにMCが施されたのだが、全モデル対象ではなく、1.2ℓ車に限定されている。一部内装の変更も加えられているが、最も注目すべきはパワートレーンの改良である。
直噴等々のダウンサイジングターボのセオリーに則った設計は従来同様だが、新型では最高出力を従来車から2psダウンの118psとし、最大トルクを約1.5kg-m増の20.9kg-mとした。最大トルク発生回転数は従来と同じであり、低中回転域のトルクを太らせたわけだ。これに合わせて6速DCT(EDC)の変速比の見直しが図られ、全ギア比とも変更してワイドレシオ化されている。
また、新たにアイドリングストップ機構を採用。実用動力性能と省燃費の両立点を高めた設計変更が見所である。余談だが、MCでは型式認定を収得し、JC08モード燃費も諸元に記載されるようになった。