ルノー・ルーテシア・インテンス

公開 : 2016.02.29 23:40  更新 : 2017.05.29 19:22

きっちり回転を抑え込むタイプの省燃費車は省燃費域から外れたのがドライブフィールからも感じられるのだが、ルーテシア1.2はちょっとくらい活発に運転しても省燃費域逸脱の印象が希薄。

加減速やエンジンフィール等の運転感覚だけに限定すれば5000rpm以上回しても同様である。 ‘トルクに乗せる’ と ‘回転で引っ張る’ のバランスの妙味というか、省燃費でも動力性能でも無理をしている感覚が少ない。

アイドリングストップからの急発進で少々唐突な反応を見せるが、DCT車ではありがちな特性であり、同タイプ相対ならこなれているほうだ。

自然体というか現代的な性能を慣れ親しんだ走行テイストでまとめる上手さはパワートレーンだけではない。シャシーにしても同じだ。ハンドリングの特性は軽快な扱いやすさと安心感の両立が要点。

205 45R17を履くインテンスにしても操保舵力は軽い。スポーティ売りのモデルでは舵を入れた途端に重くなる操舵感のクルマも多いが、ルーテシアは軽いままである。かと言って手応えなく定まらないような操舵感でもない。少ない操保舵力変化で程よく接地感覚や路面感覚が伝わり、日常走行でもワインディングでも気軽に扱える。

乗り心地は余計な挙動を抑えたすっきり味。ソフトなサスチューンではないが、速度抑制舗装などの凸凹でも不快な突き上げはない。しかも、揺れ返し等の ‘お釣り’ が少ない。車格感に繋がる重質な味わいではないが、路面の凹凸で発生する振動をホワイトノイズ化させてしまうような心地よさが特徴である。

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