テックルールズ・タービン・リチャージング・エレクトリックビークルを公開
公開 : 2016.03.02 22:20 更新 : 2017.06.01 01:36
テックルールズは、ジュネーブ・モーターショーで、タービン・リチャージング・エレクトリックビークル(TREV)技術を採用したハイパーカーを発表した。
TREVは発電機能によりバッテリーパック充電を担うレンジエクステンダー・マイクロタービン・システムである。そして、そのバッテリーの駆動力によって車輪を回転させるという仕組みだ。
会場には2種類が展示され、いずれも2シーターでミドシップ・エンジンを採用したEVハイパーカーだ。一つ目のモデル、AT96アビエーション・タービンは、サーキットユーズに対応したモデルで、航空機用の灯油といった液体燃料を用いる。一方の、GT96ガスタービンは、バイオガスや天然ガスなどの気体燃料を使うロードゴーイング・ハイパーカーだ。
今回のコンセプト・モデルでは、軽量カーボンファイバー・モノコックを採用し、各13kgに抑えたモーターを6基備える。前輪はシングルモーターで、後輪は車体隅みに配置された2基のモーターで動かす。最高出力は1044psで、0-96km/h加速は2.5秒、最高速度は350km/hだ。
TREVシステムは、あくまでハイブリッド・レンジ・エクステンダー・システムであり、バッテリーパックの充電時間は40分を要するのみ。
テックルールズの技術部門を取りまとめるマシュー・チンは、「一般的にタービンは、化学エネルギーを駆動力に変換するにはあまり適さないと言われており、これまでに数社がタービン・パワートレインを利用したのみにとどまります。しかし、商業的に成功を成し遂げたものはいません」
本拠を北京に置くこの企業は、TREVシステムについて、オーナーが所有している間、ほぼゼロ・メインテナンスで済むが、エア・インテーク・フィルターのみサービスが必要だとしている。
TREVシステムを搭載したスーパーカーは今後数年のうちに発売されるものの、台数は極めて少量だと考えられる。