メルセデス・ベンツGLE 350d AMGライン
公開 : 2016.03.02 23:50 更新 : 2017.05.13 12:50
モーターウェイの巡航ではエア・サスペンションの典型的な、波長が大きい上下動が看取されるが、これによってボディがまったくコントロールできないというわけではない。楽しさも損なわれていない。
ただ、ジョイントを踏むとコンスタントに衝撃は伝わってくる。より硬くなるスポーツ・モードにすると上下動は完璧に抑制されるが、路面起因のNVHはキャビンに否応なく侵入してくる。
そもそもSUVはスポーツカーではないのだが、BMW X5、ポルシェ・カイエン、レンジローバー・スポーツなど峠におけるハードな使用にも耐えうるモデルが続々と投入されている。
GLEはそれらにくらべると穏やかな路線をめざしているようだ。速度によって設定が変わるパワー・ステアリングを介した前輪の動きはスローな印象である。スポーツ・サスを組み合わせるにもかかわらず……である。
グリップ力は高いのだが、高速コーナーではいまいち自信がもてない。ボディの傾きもかなりだ。コーナリング・フォースがかかっているときに凹凸を踏むと、途端に車体はよろめく。