トヨタ、ミラノ・デザイン・ウィークで木製コンセプトを展示
公開 : 2016.03.05 22:50 更新 : 2017.06.01 01:35
トヨタ自動車は、4月12日から17日まで、イタリア・ミラノにて開催されるミラノ・デザイン・ウィーク2016に、コンセプトカー、STSTUNAを展示する。このSETSUNAは、クルマが家族の積み重なる想いを受け継ぎ、歳月を経て変わっていくことを愛でる、という“人とクルマの新たなつながり”を、「木」を用いて具現化したものだという。
SETSUNAというネーミングは、一瞬一瞬、「刹那」という短い時間の繰り返しの中でかけがえのないものになっていく、という想いを込めて名付けられたもの。クルマと一緒に過ごした時間や出来事を積み重ね、愛着を持って労わり手をかけて受け継いでいくことで、家族だけの新たな価値となっていくことを提案するコンセプトカーであるという。
SETSUNAの最も特徴的なのは、外板やフレームなどに木を採用したことだ。木は、温湿度の変化などの環境や使われ方で色や風合いが変わっていくことで味わいや深みが増し唯一無二の存在となることや、手をかけることで世代を超えていつまでも使い続けることができる、などの特長があることから、これまでのクルマに存在しえない新しい価値観を持たせることができるのだとのこと。
SETSUNAの開発責任者である辻賢治は「コンセプトの表現方法について様々な検討を行う中、外板は杉、フレームには樺といった用途に応じた木材の選定をし、一つ一つのパーツの大小や配列にもこだわった。また、組み付け構造には釘やネジを使用しない日本古来の伝統技法である送り蟻*3などを取り入れ、ボディラインは船のような美しいカーブを描くSETSUNAが完成した。さらに、世代を超えて時を刻む100年メーターや、機能美と木の優しい色合いが融合したシートなど、歳月を経て輝きを増すSETSUNAの様々な表情を想像していただきたい」とコメントしてる。