メルセデス・ベンツGLS350d
公開 : 2016.03.10 23:50 更新 : 2017.05.13 12:50
大きなバンプとアンジュレーションに出会うと、快適性とコントロールのしやすさの両方をバランスさせていることがわかる。また、エア・サスであるゆえの必要以上の浮ついた感覚もない。ただ21インチのホイールを履くテスト車は、さすがに大きい窪みやジョイントを踏むと、ストラクチャーを通じてドスンと突きあげてくる。
デジーノ・ラインには賢いアンチ・ロールバーがつくため、コーナーでボディが大きく傾くのを和らげてくれるものの、特にブレーキを踏んだ際に、さすがに大きなマスを感じる。まっすぐに速く進むことは可能だが、運転を楽しむためのクルマではないと感じる理由はここにある。
これに関連して、鼻先は正確に向きを変えてくれるのだが、スポーツ・モードでさえリアルなフィードバックに欠ける。この際のサスペンションも単に硬くなるだけ。コンフォート時のロール量を小さくするという目的意外に、スポーツにする理由は見当たらない。
1列目、2列目のスペースはあり余るほどであり、大人が3列目のシートに腰をおろしたとしても不満の声はあがってこないはずだ。ただ、レンジローバー・スポーツの方が3列目は広い。この3列目を立てた状態であれば荷室容量は比較的小さいが、電動でフラットにできる。標準の装備だ。2列目も折りたたむことができる。当然広大なスペースが出現する。