フォード・フィエスタST M-スポーツ・エディション
公開 : 2016.03.10 23:40 更新 : 2017.05.29 18:53
■どんな感じ?
全般的な印象はフィエスタSTにそっくりだが、明らかにフィエスタSTより優れているところがある。
M-スポーツとフォードの深い関係性だけに、やはりM-スポーツは他のどのチューン・メーカーよりもフィエスタを知りつくしている。だからこそ、われわれがフィエスタを好む根拠となる要素は見事に維持されている。いいところをきちんと伸ばしている印象だ。
テスト車にはビルシュタイン/アイバッハのハンドリング・キットをオプション装着している。よって車高は20mm低い。市街地ではわかりづらいが、山へ持っていくとM-スポーツがラリーでどんなことを学んだかがわかる。標準サスが狼狽するシチュエーションでも、リバウンドを効果的に押さえる。
常にホイールがしっかりと路面に食いついていながら、トレードマークであるアジリティは損なわれていない。クワイフ製のデフは、これまでに感じなかったトラクションを生みだす。スロットル操作によるアジャストも簡単になった。
基準車がもがき、電気コントロールによる手助けを求めるようなところでも、M-スポーツ・エディションは路面をきっちりと掴んでいる。デフを組みこむパワフルな4WDとも異なり、直線の加速もすっかり落ち着いている。楽しさと自信を誘発するに十分なレベルにあり、これまで感じることのなかったフィエスタの側面を見せつけてくれた。優れたクルマがさらに刺激的になった。