ルノー・クリオ dCi90 ダイナミック・メディアナビ

公開 : 2012.10.16 16:58  更新 : 2017.05.29 19:23

■どんなクルマ?

最新の4代目ルノー・クリオのラインナップのうちでも、ベストセラーとなろうモデルがこのdCi90だ。クリオdCi90は、普通の1.5リッター・ターボ・ディーゼルを搭載するモデルで、以前のモデルにも増して良い燃費と低いCO2排出量を持つ。

1461ccのダイレクト・イグニッションのエンジンは、89bhp/4000rpmのピークパワーと、前モデルよりも2.1kg-m高い22.4kg-m/1750rpmのトルクを持つ。燃費は4.4km/l上がって29.4km/lに、そしてCO2排出量は16g/km下がった90g/kmとなる。

来年になると、更に同じパワーとトルクを発揮しつつも、燃費が31.3km/lとCO2排出量83g/kmとなるECOバージョン・エンジンが登場する予定だ。

今回テストしたのは、ダイナミック・メディアナビというトリムで、16インチ・アロイホイールと、スタイルパック、そして7インチのタッチスクリーンを含む情報エンターテイメント・ナビが装着されたモデルだ。

■どんな感じ?

非常に円熟したパッケージという印象だ。リファインされたエンジンはドライバビリティに優れ、これまでよりもパンチ力に優れる。加速は交渉の0-100km/h加速11.9秒よりも速く感じる。

確かにエンジンはハードな加速中はノイジーだが、通常の負荷時であれば恐ろしく静かで優雅なエンジンだ。高速道路でも回転は2000rpm程度で、なおかつ扱いやすい。それはガソリンの0.9リッターよりも広いトルク・バンドを持ち、滑らかな5速ギアボックスにそうそう手を延ばす必要性も感じないほどだ。

0.9リッターの3気筒ガソリン・エンジンがファン・トゥ・ドライブで個性の強いパワー・ユニットというのであれば、このディーゼルは成熟した分別のあるパワー・ユニットということができるだろう。

ディーゼル・モデルはガソリン・モデルよりも62kg重いため、機敏な感じはないが、それでもステアリング・レスポンスは十分にシャープだった。

激しい雨に見舞われた100マイルのテスト・ルートでは、さすがに公称燃費を稼ぎだすことは難しかったが、21km/l台が達成できそうなことは、今回の悪天候でも17.7km/lの燃費をマークしたことからも容易に想像ができるものであった。

■「買い」か?

新しいクリオは、もしあなたがスーパーミニを買おうとするのであれば、そのリストのトップ近くに並ぶべきクルマである。今回、われわれがテストした2つのモデルはそれぞれがそれぞれに個性的だった。3気筒ガソリン・エンジンの楽しさと、4気筒ディーゼルの洗練さ。但し、その両モデル共に、個性豊かなルックスとファンキーなインテリアは同じだ。あなたが、どれだけ走行距離を延ばすかによって、その選択肢は変わるだろう。

われわれ? われわれはガソリン・エンジンを選ぶことにする。というのも、車輛本体の価格が、ディーゼル・モデルはやや高いという印象があるからだ。

(マーク・ティショー)

ルノー・クリオ dCi90 ダイナミック・メディアナビ

価格 15,095ポンド(193万円)
最高速度 180m/h
0-100km/h加速 11.9秒
燃費 29.4km/l
CO2排出量 90g/km
乾燥重量 1134kg
エンジン 直列4気筒1461ccターボ・ディーゼル
最高出力 89bhp/4000rpm
最大トルク 22.4kg-m/1750rpm
ギアボックス 5速マニュアル

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