ポルシェ911

公開 : 2016.03.12 23:50  更新 : 2017.05.29 19:04

視界も広い。ここ最近のスポーツカーのスケールを考えると、サイズが相変わらず小さいのもいい。毎日乗っても平気だし、多くのオーナーがそうするだろう。

後輪ステア・システムのおかげで、リアに重い重い振り子を抱えているという恐怖心も解消された。ほんの少しの舵角が、これほどまで動きを変えるのかと驚く。

ボディ・バランスは基本的に変わっていないのだが、ボディの動きがさらに厳しくチェックされるおかげで、これまでよりもコーナリング・スピードは高まった。

ターンインはキレがよく、フロントに荷重が載っていないとアンダーが強まるが、少しブレーキングを引きずればOK。濡れた路面でもお手のものだ。

ターボ・ユニットのおかげで、出口からの蹴りだしもパワフル。リアを揺さぶるほどパワーがある。

どちらがアジャストしやすいか? と問われたとする。厳しい意見かもしれないが、私は自然吸気エンジンを搭載していた991の方を好むのだが……。

■経済性とランニング・コスト

“屈強なライバルたちと比べると、投資の価値あり” ― ニック・カケット(ロードテスター)

先代に比べると、ターボチャージド・エンジンを載せたカレラは安く維持できる。スポーツカーでさえ、大切なCO2エミッションも991の強みだ。

カレラSのCO2エミッションは先代と比べると、実に28g/km減った。カレラSの方がBMW M4ジャガーF-タイプ V6よりも速いのに、クリーンなのだ。

テスト時の平均燃費は、トータルで9.7km/ℓをマーク。これもまた、スーパーカーのカテゴリーとしては際立って優秀である。

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