ホンダNSX
公開 : 2016.03.15 23:50 更新 : 2017.05.29 19:09
1725kgという値は、(ホンダがわれわれに渡した100ページもの資料を別にすれば)速く走るためのクルマとしてはかなりのボリュームである。
ホンダのエンジニアは、空気抵抗が ‘かなり小さい’ という説明もしている。「かなり?」「はい、かなりです。欧州の風洞実験装置は実際の値よりも好結果がでますよね? ですから “このセグメントのなかでは、かなりコンペティティブ” としかいえないのです」
前後で生みだすダウンフォースも「このセグメントでは突出した結果がでています」とのこと。0-100km/hタイムにも好結果をもたらしているのだそうだ。
われわれが腑に落ちない顔をしていると「媒体によって測定方法も違いますよね? しかし……」「しかし、何ですか」「しかし、かなりの好成績であることは間違いありません」
オーケー、よくわかりました。
こうなれば乗ってみるほかない。
4470mmの全長は、アウディR8よりも1cm長いが、1940mmの全幅はまったくの同値。シートの高さが調整できないのは問題だが、ドライバーとパッセンジャーのあいだにはたっぷりとしたスペースがある。ドライビング・ポジションにも不満はない。
インフォテインメント・タッチスクリーンの使用感は平均的だし、メタル風のプラスティックで質感を保証しているのもいい。ただストレージは不足している。これはアウディR8の勝利だ。
しかし、ひとたびスターター・ボタンを押してしまえば、そんなことはどうでもよくなる。