ヴォグゾール・アストラ・スポーツ・ツアラー1.6CDTi
公開 : 2016.03.15 23:40 更新 : 2017.05.29 18:29
■どんな感じ?
SRiとエリート・トリムにしか組み合わされないこちらのエンジンは、3000rpmを超えるとザワつくが回転はスムーズだ。高回転域でも不快には感じない。
サイズの異なる2機のターボのうち、小さい方はロー・エンドのレスポンスを高め、大きい方は高回転域でプッシュする。1500〜4000rpmは実に冴えており、それゆえ日常域では不満がない。
6速マニュアルは、もっとも正確な操作感とはいえないが、あまり力を入れずともゲートを行き来できる。高速巡航は静かであり、ロード・ノイズやウインド・ノイズもほとんど聞こえてこなかった。
コーナーの多いアルプス山脈のセクションでは、次第に高揚するような楽しさが顔をだす。ボディロールは締まったスプリングのおかげでほとんど看取されず、車重が減ったおかげで不用意な浮き沈みもない。フロント・ノーズの動きはシャープであり、ステアリングはタイヤがどのような状況にあるかを詳しく伝えてくれる。ブレーキ・ペダルの踏み心地はぼんやりとしているが、制動力は必要にして十分だ。
そこに少なからぬ時間と、慎重な吟味が重ねられたこともわかる。