メルセデス・ベンツGLCクーペ

公開 : 2016.03.16 23:50  更新 : 2017.05.13 12:50

われわれがテストした個体にも、ダイナミック・ボディ・コントロールが組み合わされていた。ドライブ・セレクトを切り替えれば、コンフォート/スポーツ/スポーツ・プラスの3種類を試すことができる。

どのモードでも、GLCより硬質な印象を受ける。車高が高いにもかかわらず、ボディは極めてタイトに制御でき、路面がうねるコーナーでも車体が不用意な動きをしない。足腰に不安のない安定感なのである。

だからといって、サスペンションの動きを必要以上に制限しているとは感じない。あくまでスムーズなドイツの路面における印象なので、今年末の英国内のテストまで結論はだせないが、よく動くアシなのはたしかである。

GLCに比べると鼻先の動きが機敏になっているのにも驚く。電気機械式のセットアップがGLCの場合、16.2:1であるのに対し、クーペは15.1:1。レスポンスの違いはケルツが口にするとおり明確なものだ。木々が密集するゆえ、‘黒い森’ とも呼ばれるシュヴァルツヴァルトでは、ミドル・コーナーにおける溢れんばかりのグリップと、賢い4WDシステムの動力の振りわけを味わうことができた。びくともしない粘りづよさだ。

エンジンはGLCと同じ

GLC250クーペには2.0ℓガソリン(204ps)、GLC220dクーペには2.2ℓディーゼル(170ps)、GLC250dクーペには2.2ℓディーゼル(204ps)がそれぞれ搭載される。これはGLCと同じラインナップだ。どのエンジンにも、評価の高い9速オートマティック・ギアボックスがマウントされ、駆動方式は標準で4マティックとなる。これらの組みあわせはすべて、GLCのセールス戦略を踏襲した結果である。

2016年、第4クオーターにはもうひとつのエンジンが追加される予定だ。2.0ℓ4気筒のガソリンであり、245psを生みだす。われわれがテストしたGLC300クーペ・プロトタイプもこちらを搭載している。さらにその後、3.0ℓV6ディーゼル(258ps)を搭載したGLC350dクーペも加わる予定であり、ガソリン・タイプは3.0ℓV6(368ps)のメルセデス-AMGが開発を請け負ったGLC43が用意されるそうだ。

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