スプリング・レートはフロントが16%、リアが19％高まった。これに合わせてF1-トラック・スタビリティ・コントロールの設定が見直された。エグゾースト・ノートもスポーティーな性格に合わせて変わっている。

グリルはマット・シルバーに塗られており、リアのディフューザーとエグゾースト・パイプは艶のないブラックとし荒々しさを表現。内部のセンター・トンネルにも ‘ハンドリング・スペチアーレ’ の文字が見られる。

■どんな感じ?

とかく速い。自然吸気のユニットよりも明らかにそう感じられるのは、大型のターボチャージャーがミドル・レンジの加速を骨太なものにしているからだろう。‘痛烈’ だとか ‘破壊的’ という表現が見事に似合う。

すべてのフェラーリ同様ステアリングの切れ味は鋭く軽い。トランスアクスル方式のデュアル・クラッチ・ギアボックスはなめらかにギアを変え、マニュアル／オートマ・モードでも変速時の衝撃はほとんどない。

標準のセラミック・ブレーキの食いつきもいい。それにわずかな足元の動きにも従順に対応してくれる。トラディショナルなフェラーリにある、コツを必要とするドライビングを思い描いていると拍子ぬけするほど簡単に飛ばせる。現代のスーパーカー特有のそれだ。