ポルシェ911カレラSカブリオレ
公開 : 2016.03.25 23:50 更新 : 2017.05.29 19:04
■どんな感じ?
数値どおりの速さ。当然ターボ・ラグはあるが、それもごくわずか。2000rpmを超えると、これまでの3.8ℓでは考えられないみずみずしいトルクの湧き方をする。
つまりこれはトルク・バンドの広さゆえの、日常域の扱いやすさを担保する。これこそが、従来の自然吸気ユニットよりも優れていると断言する理由なのである。
ただ7500rpmのリミッターに向けた、はちきれんばかりの回転感はターボからは考えられないものであるが精彩さに欠けるのも事実。スポーツ・エグゾーストを組み合わせていても、ロンドン・シンフォニーをホールの外から聴いているような、‘どこか別のところで音が鳴る’ 感覚がある。
しかし念のために言っておくが、これはあくまで自然吸気ユニットと比べたうえの些細な部分だ。特に屋根を開けた場合、あたりに響く音は実に爽快で気持ちがいい。