フォルクスワーゲン・キャディ・マキシ

公開 : 2016.03.25 23:40  更新 : 2017.05.29 18:57

■どんな感じ?

1.4ℓのエンジンは1700kgのMPVにとって非力ではないかと不安になるのは自然な流れかもしれない。市街地ではなめらかなATの助けもあってスイスイと進むのだが、たしかに空いた幹線道路では心もとない。

ここでの現実的な問題はトルクだ。低速域がスカスカしており、同時に特に燃費がいいわけでもない。よくても11km/ℓに届かない程度にしか到達しないのだ。

柔らかいサスと厚みのあるタイヤのおかげで、ほとんどの環境で快適なのだが、荒れたアスファルトのうえではバウンドし、直後にグシャリとクラッシュしやすい傾向もある。特に荷物を載せていないときに傾向が強まる。

ハンドリングは予想どおり安定志向であり、車体は横方向に粘るのがいいところだが、まるでエキサイティングだとは感じない。もっとプッシュするとボディはグラグラと揺れる。ノーズも外へ外へと広がりたがる。たとえカーペットと窓ガラスを厚くし、フォルクスワーゲンの賢い技術を投入したとしても、商用バン出身という事実は変わらない。インテリアもめかしこんでいるが、全体的には、やはり無骨なイメージが拭えない。

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