スバル・ファン・ミーティング
2016.03.29
栃木県は佐野市、周囲を緑豊かな山で囲まれるスバル研究実験センターにて、3月27日にスバル・ファン・ミーティングが開催された。スバルが研究開発施設でイベントを行うのは今回がはじめて。3500台の応募のなかから選ばれた1000台のスバル車と、その熱心なオーナーが日本全国、そして海外からも足を運び、ファン同士だけでなく開発陣をはじめとするスバル関係者とも交流を深めた。
イベント当日、広大な敷地には新旧問わぬ、さまざまなスバル車が。ゲートがオープンすると、2500人もの人々が、代表取締役社長の吉永泰之をはじめ、エンジニアやワークス・レーサーと握手やハイ・タッチをしながら意気揚々と入場していった。同イベントでは、‘50周年記念スバル1000トークショー’ や ‘スバル・エンジニア・トークショー’ をはじめとするステージ上の催しのほか、スーパーGT公式テスト現地中継やテスト・コースの実走行見学、‘うごく博物館’ と名づけられたスバル製旧型車の同乗体験、さらには実験センター内のバス・ツアーが組まれていた。ご当地グルメにも抜かりはない。
何より驚かされるのは、イベント来訪者の熱心さだ。筆者も数々のイベントにお邪魔してきたが、車体底部を覗きこむオーナーをこんなに頻繁に見たことはなかった。聞くに「メカはもちろんのこと、スバルそのものが好きなんです」との熱いコメントも。小さな子どもづれの家族や、‘WRブルー’ の揃いのジャンパーで身を包むカップルも多いこと。エンスージァストとは、スバル・オーナーのためにある言葉なのかもしれないとさえ思ったほど。開発陣もこの光景が嬉しかったに違いない。
スバル1000で会場入りしたU氏は「ほかにもフェラーリやポルシェをはじめとする15台のクラシックスを集めているのですが、少しだけ癖のあるボディ・デザインと、乗るとスッと力が抜けてリラックスできるところがどうにも癖になって……買い替えのたびに、年式が古くなっていくんです」と照れ笑い。またスバル・レオーネで訪れたK親子は「長〜く乗っているんですけどね、ちっとも壊れませんよ。信頼性の高さとこのデザイン。親子ともどもスバルがやめられないんです」とスバルへの愛を熱く語ってくれた。
イベントのフィナーレは、テスト・コース周回路を使用した大規模なパレード・ラン。年代やサイズを問わない、あらゆるモデル群が一堂に会する姿は文字どおり圧巻。「また会おうね!」「次は別のスバル車でくるよ」など、次回の参加を心待ちにする明るい声が、既に聞こえてきた。