ジャガーXF 35t Portfolio & XF 25t Prestige

公開 : 2016.04.04 23:55　　更新 : 2017.05.29 18:37

ところが、直4ターボの25t Prestigeに乗り換えたら、ワインディングでの印象はさらに好転した。フロントが軽く、車重も軽いことのメリットはコーナーの連続で明確に感じられ、ステアリングを操るままにノーズが素直に向きを変えるのが気持ちいい。さすがカントリー・ロードの国イギリス生まれのサルーンであることを、はっきりと実感できる。

というわけで、Eセグメントの上級サルーンらしいを落ち着きと力強いパワー感を求めるのならV6搭載の35tが望ましく、このサイズのサルーンにも身軽な挙動を求めるのであれば直4を積む25tが相応しい、という印象をうけた。つまりニューXFは、多彩なバリエーション展開によるモデルキャラクターの違いも魅力のひとつだといえよう。

■「買い」か?

ドイツ御三家(死語?)の定番的モデルが割拠するEセグメント・サルーンのなかで、ジャガーXFを選ぶ根拠をどこに見出すか。まずはその、御三家の定番という選択から脱却することに意義を感じるかどうか、それが最初ではないかと思う。

で、そういう意思があるなら、話は一気に進むはずだ。なぜならXF、ドイツの定番的モデルに対して決定的に劣るところは、特に見い出せなかったからだ。その一方で、独自のスタイルを確立しつつあるエクステリア・デザインや、滑らかな乗り心地、コーナーの連続を好むハンドリングなど、ジャガーならではの美点も感じ取れた。

では、3ℓV6スーパーチャージャー搭載車と2ℓ直4ターボ搭載車を、どう選択すべきか。V6ユニットはXFにEセグメント・サルーンに相応しい重厚さを与えるが、その一方で直4エンジンは、XFにEセグメントらしからぬ軽快さをもたらす。どっちが自分の好みなのかを直感もしくは熟考して、買うべきアイテムを選ぶといいだろう。