横方向の粘りづよさに不満はないが、だからといってあまりドキドキしないのは、ステアリングが正確な割に、満足できるだけの情報を伝えてくれないからだろう。

結果的にフォード・フィエスタのアジリティは諦めなければならない。ノーズの入り方にパッションはなく、次々とおとずれるコーナーに挑戦したいとは思えない。また乗り心地は良好だが、時にノイズが車内に響く。

ただ、荷室がフィエスタやVWポロより広く、横方向の寸法もライバルより大きく確保されているため、このクラスのクルマにとって重要な実用性に不満がない。

さすがに後部座席に3名の大人を詰めこむのは憚られるが、4名乗車であれば快適に移動できよう。

前席に座って喜ばしい気持ちになれるのは、硬いプラスティック製パーツが少なく、スイッチのレイアウトや押し心地まで吟味されているからである。

もし2トーン・カラーが好きなのであれば、カラー・エディションも歓迎できるはず。装備が増えている点も考えれば£540(8万6千円)は安く感じられる。