ジャガーXF 20d Prestige
公開 : 2016.04.11 23:40 更新 : 2017.05.29 18:37
■どんな感じ?
さてこのXFディーゼル、試乗したのは上級モデルの20d Prestigeだった。したがって、インテリアはレザーシート標準装備の上級仕立てだから、そこに収まった限りでは、エンジンの種類が何なのか、知る手がかりはない。
エンジンを掛けると、アイドリングの回転感と音は、たしかにガソリン・エンジンとは違う。けれども、だからといって不快なバイブレーションを感じるわけではないし、ディーゼル音が耳障りというわけでもない。このあたりの感じ方には個人差があるだろうが、僕はまったく気にならなかった、といっていい。
走り出してみても、振動と音の面でディーゼルのネガを明確に実感することはなかった。パフォーマンスに関していえば、同じ2ℓ直4ターボでも、ガソリン・エンジンと比べると、パワーは240psに対して180psにすぎない一方で、トルクは340Nmに対して430Nmと、圧倒的に強力である。
したがって、絶対的な速さ、特に高速におけるスピードの伸びについてはガソリン・モデルに及ばないが、低回転から踏み込んだときの押し出すような加速感は、明らかにディーゼルの方が力強く感じられる。つまり、実用域におけるパフォーマンスに関してはかなり充実した印象が得られる。