スズキ・バレーノXT

公開 : 2016.04.11 23:55  更新 : 2017.05.29 18:41

  • ボディサイドは抑揚豊かなフォルム。試乗車の外装色はファイヤーレッドだ。

  • XT(ターボモデル)は、ディスチャージ・ヘッドランプとLEDドアミラー・ターンランプを装備。

■どんな感じ?

バレーノには仕向け地域別にいくつかの仕様があるが、日本仕様は欧州仕様に等しい仕様となっている。ただし、ディーゼル車の設定はなく、欧州仕様には設定されるアイドリングストップ(Sエネチャージ)も採用されていない。スズキの看板技術でもあり、少々不可解にも思えるが、欧州向けアイドリングストップ仕様はMTとの組み合わせになるため。ちなみにSエネチャージ不採用は技術的な問題ではなく、コスト抑制が目的。国内市場の要望次第では採用される可能性もある。

注目の1ℓ3気筒直噴ターボは上位グレードとして設定される。ベーシックモデルに対して艤装や装備がグレードアップされHIDヘッドランプやオートエアコンなどを標準装着。内外装ともに1ランク上の見栄えである。

そういった雰囲気だけでなく、走行性能面でも上位車種らしいプラスαが加わる。

最近のダウンサイジング・ターボとしては緩やかなペダル踏み込み時のトルク増加が穏やかである。ちょっと踏み増しすればグイグイ加速、というタイプではない。しかし、反応の精度がよく、軽負荷域の微妙な速度コントロールも容易だ。踏み増しすればダウンシフトとともに回転に載せた切れ味とターボらしいトルクを味わえる。

この新型ターボの過給システムの特徴のひとつがウェストゲートバルブ開を標準とした過給制御。低負荷領域では背圧を下げてNA仕様として燃費とドライバビリティを稼ぎ、負荷の増加に応じてウェストゲートバルブを閉じてターボ効果を高めていくわけだ。NAとターボの「いいとこ取り」を狙った制御なのだ。

おすすめ記事

 
最新試乗記

人気記事