スズキ・バレーノXT
公開 : 2016.04.11 23:55 更新 : 2017.05.29 18:41
同ACCとPCSは1.2ℓ4気筒とCVTを採用するベーシックモデルにも標準装備される。足周りはタイヤサイズ以外は共通。開発の基準モデルはターボ車だが、乗ってみると意外とグレードダウンしたタイヤとの相性がいい。全体的に緩い感じながら挙動の繋がりが良く、気楽な運転感覚。もちろん、高速や山岳路に入ればエンジンの地力の違いは明白であり、ターボ車ならさして回転を上げずにこなせる状況でも中高回転域の持続時間は長めである。ただ、同クラスのNA車としては常用回転域は低めであり、回転変化も少なく抑えられているので、タウン&ツーリングをコスパで考えれば相当な優等生だ。
■「買い」か?
生産地がインドなのも効いているのだろうが、1.2ℓ車はPCSとACCを標準装着して約141万円である。ターボ車になれば高速や登坂での余力が格段に高まり、オートエアコン等の快適装備も充実。内外装の質感が向上し、本革シート仕様を選択しても約173万円である。
ダウンサイザーのクルマ選びでは日常用途の扱いやすさや経済性も要点になるが、これはダウンサイジングすれば大抵は適うもの。重要なのはダウンサイジングで失われやすい部分が上手く補えているかだ。その筆頭が安全性と高速長距離適性だろう。
バレーノはPCSとACCを装備するモデルでは最安価であり、ターボ車は高速長距離にも十二分な動力性能を備えている。細かな造作ではBセグメントを意識せざるを得ないが、この価格で安全や運転支援も含めて現代的な高速ツアラーの資質を得たのは賞賛に値する。
スズキ・バレーノXT(セットオプション装着車)
価格 | 1,728,000円 |
全長×全幅×全高 | 3995×1745×1470mm |
ホイールベース | 2520mm |
乾燥重量 | 950kg |
エンジン | 直列3気筒996ccターボ |
最高出力 | 111ps/5500rpm |
最大トルク | 16.3kg-m/1500-4000rpm |
ギアボックス | 6速オートマティック |
サスペンション | マクファーソンストラット / トーションビーム |
ブレーキ | ベンチレーテッド・ディスク / リーディング・トレーリング |
ホイール+タイヤ | 6Jx16+185/55R16 |
燃費(JC08モード) | 20.0km/ℓ |
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