マクラーレン675LTスパイダー
公開 : 2016.04.13 23:50 更新 : 2017.05.29 19:10
■どんな感じ?
マクラーレンF1よりも大きく、パワフルなクルマをトップ・スピードの29.6%で走らせるとどんな感じなのだろう? それもグッショリと濡れた路面を。
予想する以上に楽しく、充実感を得られるというのが正直な感想だ。当然ながら能力のすべてを引きだしたときとは別世界だが、クーペと同じキャラクターを有し、とても精緻なマシンであることがわかった。
シートは体にぴたりと吸いつき、座り心地がいい。座面は硬さがあるが、田舎の峠道でもガツガツとした突きあげは感じない。キャビンは大部分がアルカンターラで覆われ、100kgの減量による騒音の増加も最低限だ。
乗り心地に関しても同様。一般道を走るのであれば可変ダンパーを ‘ノーマル’ に固定するのがいいだろう。大きなくぼみを踏むと、時にガツンと衝撃が伝わるが、それ以外はスポーツ・サルーンさながらに快適だ。マクラーレンがこだわりのもとに残した油圧ステアリングは、ナーバスとは無縁なのにクイック。堕落したゾーンはなく、常にコミュニケーティブである。