text:Kazuhide Ueno (上野和秀) photo:Team Hachiya (チーム・ハチヤ/蜂谷浩美、須藤隆夫、景山芳紀)
晴れの国である岡山県の名所旧跡を巡るチャリティ・ツーリング・ラリーとして親しまれている「ベッキオ・バンビーノ」の春季大会が今年も開かれた。「ベッキオ・バンビーノ」は、西日本最大規模のクラシックカー・ラリーとして親しまれ、訪問先の方との観光交流と賑わいの創出、震災復興支援、交通事故遺児への支援を目的としたイベントとして開催6年目を迎えた。
大会名称のVecchio Bambino/ベッキオ・バンビーノとは、イタリア語で永遠の少年の心を持ち続ける大人、永遠の少年を意味する。子供の時の憧れていたクルマを手に入れた大人が、子供の時の心を忘れず真剣に遊ぶイベントとして行われているもの。
「2016 Primavera」から春期大会は岡山県の西半分を、秋期大会は岡山県の東半分を巡るルートで行われることが発表された。またニュースとしては、女優の長谷直美さんが5回連続エントリーしたことに加え、クルマ好きで知られる歌手の稲垣潤一さんが初エントリーしたことだ。
今回は過去最大となる88台のエントリーを数え、8台もの戦前車に加え、’50年代のモデルも16台を数える等、さらにクラシック濃度が高まり、メジャー・イベントの風格を備えてきた。一方で近代のスーパースポーツ・モデルの参加が可能なことから、ギャラリーにとってはさながらローリング・ミュージアムといえる魅力的な顔ぶれが揃った。
2016 プリマベーラの1日目は、いつもの岡山懸護国神社をスタート地点とし、城東町並み保存地区、津山市中心商店街を経て、新庄村のがいせん桜にPCが設けられた。このあと新見千屋温泉、井倉洞を回り、吹屋ふるさと村では2本目のPC競技に挑んだ後、倉敷アイビースクエアがこの日のゴールとなる。1日目は岡山県西部の名所を反時計回りで繋ぐルートとされていた。
2日目は倉敷アイビースクエアをスタートした後、観光名所の倉敷美観地区を抜け、玉島のハーバーアイランド、旧山陽道にある矢掛町商店街、総社市備中国分寺を巡り岡山国際ホテルがフィニッシュとされた。2日間でCP(チェック・ポイント)が13カ所、定められたタイムで走ることを競うPC競技は4カ所が設けられていた。
全行程が終えたところで、岡山国際ホテルでリザルトの発表と表彰式が行われた。クラシックカー部門ではなんと同ポイントとなったブガッティT13で挑んだ上島組とジャガーXK120に乗る湯川組の2組が1位になるというハプニングが。いっぽうエキゾチックカー部門はランボルギーニ・カウンタックLP500Sから急遽ガヤルドに変更した上岡組が獲得した。また、チェックポイントとなった矢掛町では、人口1万5千人に対しギャラリーが約2万人集まったことが発表されて歓声が上がった。
ベッキオ・バンビーノのもうひとつの目的であるチャリティ募金は、YMCAせとうち箱に46,701円、おかやまバトン箱に24,718円、矢掛町での募金箱に37,530円、エントラントによるチャリティ・オークションで741,000円、表彰式での上位入賞者からの募金が323,000円、実行委員会メンバーから28,624円もの浄財が集まった。ここに3月に開かれた岡山インポートフェアでの募金も合わせ、総額で120万円を突破した。ラリー終了後に山陽新聞社会事業団ほかや、交通事故遺児の就学支援金、東日本の被災地の子どもたちの受入れ活動を行っている団体の活動資金として寄託・寄附される。
こうして大成功のうちに終了したベッキオ・バンビーノは、次回の「2016 Autunno」は10月1〜2日に岡山県の東半分を舞台に開催されることが表彰式で発表された。詳細についてはホームページで順次発表される予定。
ベッキオ・バンビーノ・ホームページhttp://vecchiobambino.com/
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今回も岡山懸護国神社がスタート地点とされ、各地から参加者が集まった。
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CPやレスとポイントには必ず募金箱が置かれていた。
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午前8時30分からゼッケン番号順にスタート!
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城東町並み保存地区にふたつ目のチェックポイントが設けられた。
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津山市の中央商店街では、パレードランを行い、市民の注目を集めた。
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野登呂峠の蒜山を望む雄大な風景の中を参加車が駆け抜けてゆく。
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新庄村では新庄川堤防のシダレザクラの下に参加車を並べ小休止。
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休憩後は1日目最初となるPC競技に挑んだ。
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旧い街並が残る新見市の御殿町にCPが設けられ、名産品が贈られた。
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岡山県指定天然記念物の鍾乳洞である井倉洞ではCPと共に小休止。
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石州瓦とベンガラ色で統一された町並みの吹屋ふるさと村を訪ねた。
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吹屋ふるさと村を抜けた駐車場では、この日2本目のPCが行われた。
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倉敷に向かう途中のハイライトが高梁市内にあるループ橋のドライブだ。
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1日目のゴールは倉敷アイビースクエア。夕闇の中続々と到着。
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参加車両は雰囲気のある倉敷アイビースクエアの中庭に並べられた。
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2日目は8時45分から順に、桜の下をスタートしていく。
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まずは有名な倉敷美観地区を多数の観光客に見送られで静々と進む。
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玉島エリアではハーバーブリッジを渡りハーバーアイランドへ向かった。
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水島灘をバックに景色を楽しみながら沙美海岸のドライブを楽しんだ。
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人口1万5千人の矢掛町に、約2万人のギャラリーが集まった。
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総社市備中国分寺の五重塔に2日目最後のCPが設けられた。
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2日間に渡るラリーのフィニッシュに続々と参加車が到着。
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ゴール後に岡山国際ホテルで成績が発表され、表彰式が行われた。
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#01 1926年型ベントレー 3ℓスピード・モデル・フィッテッド4 1/2ℓ/クラシックカー部門6位
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#02 1925年型ブガッティT13/クラシックカー部門1位
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#03 1933年型1MGK3マグネット
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#05 1934年型MG PAスペシャル
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#06 1934年型ライレー 9 スペシャル
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#07 1934年型ライレー 12/4 スペシャル
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#08 1935年型アストン・マーティン Mk-2 ル・マン・スペシャル
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#09 1938年型スタンゲリーニ1100S/クラシックカー部門9位
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#10 1954年型ジャガーXK120 ロードスター/クラシックカー部門4位
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#11 1953年型ジャガーXK120 DHC/クラシックカー部門1位
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#12 1950年型メルセデス・ベンツ170S カブリオレA
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#14 1955年型メルセデス・ベンツ300SLガルウイング・クーペ
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#15 1960年型トヨペット・クラウン・デラックス
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#16 1952年型MG TD
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#17 1956年型アルファ・ロメオ・ジュリエッタ・スパイダー 750D
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#18 1956年型ロールス・ロイス・シルバークラウド I/クラシックカー部門10位
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#19 1957年型トライアンフTR3
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#20 1957年型ジャウル・タラスキーニ/クラシックカー部門8位
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#21 1957年型メルセデス・ベンツ190SL
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#22 1959年型ポルシェ356Aカブリオレ
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#23 1956年型ジャガーXK140
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#24 1959年型トライアンフTR3A
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#25 日産フェアレディ240Z-G
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#26 1959年型トライアンフTR3A/クラシックカー部門7位
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#27 1961年型アルファ・ロメオ・ジュリエッタ・スプリント・スペチアーレ
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#28 1961年型ジャガーEタイプ・シリーズ1
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#29 1962年型アストン・マーティンDB4 シリーズ4 ヴァンテージ
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#30 1963年型ロータス・エリート・シリーズ2
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#31 1962年型ジャガーEタイプ・シリーズ1 ロードスター
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#32 1963年型アルファ・ロメオ・ジュリア・スパイダー
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#33 1961年型メルセデス・ベンツ190SL
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#34 1959年型 MG A
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#35 1965年型アルファ・ロメオ・ジュリア・スーパー
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#37 1961年型MG A
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#38 1966年型ジャガーEタイプ・シリーズ1
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#39 1966年型フォード・マスタング289GT ファストバック
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#40 1969年型ロータス・セヴン・シリーズ3
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#41 1968年型ロータス・エラン・シリーズ3 SE FHC
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#43 1969年型アルファ・ロメオ・ジュリア1300GTジュニア
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#45 1967年型アルファ・ロメオ・ジュリア・スプリントGT
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#46 1970年型モーガン4/4
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#47 1969年型メルセデス・ベンツ280SL
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#48 1970年型メルセデス・ベンツ280SL
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#50 1969年型ポルシェ911S
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#51 1972年型ポルシェ911S
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#52 1973年型ジャガーEタイプ・シリーズ3
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#53 1973年型シトロエンDS23IE
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#54 1969年型フォルクスワーゲン・ビートル
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#55 1974年型トライアンフ・スピットファイア・コンペティション
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#56 フォード・マスタング・コンバーチブル
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#57 1970年型シボレー・コルベット・スティングレー
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#58 1975年型フェラーリ365GT/4 BB/クラシックカー部門5位
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#59 ポルシェ356A
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#60 1970年型トヨタ2000GT/クラシックカー部門3位
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#61 1965年型ホンダS600
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#62 1966年型ホンダS800
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#63 1968年型ホンダS800
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#64 1968年型三菱コルト1500スーパースポーツ
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#65 1966年型ダットサン・フェアレディ2000 SRL311
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#66 1972年型マツダ・コスモ・スポーツ
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#67 1974年型日産フェアレディZ
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#68 1972年型日産スカイライン2000GTハードトップ
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#69 ランボルギーニ・ガヤルド/エキゾチックカー部門1位
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#70 1986年型ランボルギーニ・カウンタック5000QV
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#71 1977年型ポルシェ930ターボ
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#72 1981年型フィアット124スパイダー
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#73 2012年型SPF コブラ289 FIA
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#74 1989年型フェラーリ328GTS
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#76 1972年型ロールス・ロイス・シルバーシャドー
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#77 1990年型ホンダNSX/エキゾチックカー部門5位
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#78 1990年型フェラーリ348tb/エキゾチックカー部門5位
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#79 1993年型フェラーリ512TR/エキゾチックカー部門7位
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#80 1994年型フェラーリ512TR
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#81 1998年型フェラーリ355F1 GTS
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#82 2006年型フェラーリF430
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#83 2009年型フェラーリ430スクーデリア/エキゾチックカー部門9位
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#84 2011年型フェラーリ458イタリア/エキゾチックカー部門8位
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#85 2014年型ランボルギーニ・アヴェンタドール/エキゾチックカー部門10位
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#86 2002年型フェラーリ360モデナ
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#87 1991年型バーキン7/エキゾチックカー部門4位
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#88 2011年型カンパーナDMCエディションT-REX
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#89 2012年型レクサスLFA/エキゾチックカー部門3位
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#90 R3000GT
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#91 2016年型マセラティ・ギブリ・ディーゼル/エキゾチックカー部門2位
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#91 マセラティ・グランツーリズモ・スポーツ MCシフト