メルセデス・ベンツE220d SE

公開 : 2016.04.21 23:50　　更新 : 2017.05.13 12:50

17インチ・ホイールのもたらすグリップ・レベルもまた ‘控えめ’ と表現するのがいいだろう。制限速度の範囲内でも、タイトなコーナーが連続する場面では、時にグリップが損なわれるときがあった。どちらかというと ‘いかに楽に運転できるか?’ に重きを置いているようだ。

■「買い」か?

ほとんど苦労せずに、日常の移動が済んでしまう。たとえ160km程度を一気に走ったとしても、乗る前と同じくフレッシュな気持ちでいられるだろう。室内の居心地のよさはもちろんのこと、新型の可変クルーズ・コントロールである ‘ドライブ・パイロット’ の果たす役割も大きい。

インテリアの高い質感、控えめだが不安とは無縁のダイナミック・キャラクター、極めて競争力の高いパワートレインが、購入の決め手になることは、わざわざいうまでもない。

これまでと比べると、現行Eクラスはラグジュアリー・アイテムとしての役割も強まっている。他のサルーンがスポーティであることに夢中な今、裏をかいた戦術ともいえよう。これに賛成できるならば ―言い替えると、落ちついたキャラクターに納得がいくのであれば― 買い、だ。