そこで、£6,370(100万円)の追加資金をあなたはどう思うだろうか? 21インチのアロイ・ホイール、アップグレードされたナビ、前後パーキング・センサー、メタリック・ペイント、アクティブ・リア・デフの追加装備を含めて、以下でジャッジを下したいと思う。

■どんな感じ?

非常によい。決して最高の楽しさというわけではないが、SUVとしては感銘を受ける出来栄えである。

まずはエンジンから。もし仮に、ディーゼル・エンジンがここまで優れたものになることを、ディーゼルの発明家であるルドルフ・ディーゼルは、103年前に自らの身を北海に投げだすことをしなかったのではないか。われわれ同様、その滑らかさと速さに歓喜するだろう。

アクセル・ペダルを強く踏みこむと、(一瞬だが避けようのない)ラグののちに、トライを決めようとする屈強なラガーマンのごとく猛突進する。記憶が遠のくほどの速さではないが、不屈の加速を見せつけてくれる。

ミドル・レンジのスピードの積み重なり方には、ある種の壮大さを感じる。5300rpmからはじまるレッド・ゾーンに向けた回転感はディーゼルではないみたいだ。

地を震わすようなサウンドも魅力的。ただしこれは、スタンダードなSQ5でも味わえる。さり気なく ‘プラス’ の印籠を傷つけていることも否定しない。