フォルクスワーゲン、中国向け低価格ブランドを2018年に始動
公開 : 2016.04.29 22:40 更新 : 2017.06.01 01:32
フォルクスワーゲンは、中国専用の低価格ブランドで、SUVモデル2車種を展開すると明らかにした。このジョイントベンチャーは、第一汽車(以下、FAW)をパートナーにして進められ、2018年のローンチを目指す。
決算報告会見の場で、フォルクスワーゲンのマティアス・ミューラーCEOは、「FAW-フォルクスワーゲンのパートナーシップによる、中国市場への低価格モデル投入に注力しています。これには新たなブランドを与える予定です」と明かした。
このジョイントベンチャーに関する情報は決して多くはない。ただし、ブランド名は未定ながら第一弾モデルは2台のSUVになると、ミューラーは認めている。
このうちの1台は、ミドサイズSUVで、サルーンおよびハッチバックがこれに続くという。しかし、開発予算を最小限にとどめるには、プラットフォーム共有は不可避だろう。
もう1台のSUVがどのセグメントに属するかは、まったく情報がない。
しかし、こうしたブランドの立ち上げは、同グループが直面する現状に相反する動きである。エミッション・スキャンダルの制裁措置に対応するため、フォルクスワーゲンは子会社の売却や処分を進める必要があるからだ。
また、最近のレポートでは、インド、南米、アフリカといった市場へのブランド立ち上げも話題になっているが、ミューラーは低価格ブランドが中国に特化したものだと認めている。
なお、パートナーとなる第一汽車(FAW)は国有のメーカーで、主に商用車や大衆車を扱っている。ほかにもGMやトヨタとジョイント・ベンチャーを進めていることで知られる。