アウディS8プラス
公開 : 2016.05.12 23:40 更新 : 2017.05.29 18:14
■どんな感じ?
高速ラグジュアリー・リモがいつもそうであるように、室内があまりに静かであるため、自分の速度感覚とスピード・メーターが示す数字の開きに驚かされることがよくある。制限速度が徒歩スピードに感じられるほどだ。
意図的にアクセル・ペダルを強く踏みつけてみると、途方もないパワーが湧きだす。なのに静か。これがまた奇妙な感覚をもたらし、気がついたときには病みつきになるなっているのである。
8速ATの変速は実にシルキーだし、走りだしもなめらかだ。ブレーキを踏めば、わずかな踏力の差でも従順に反応してくれるし、車体の嫌なよろめきもない。
優等生とはこのことをいうのだろう。英国の道でさえ乗り心地はふわりとしている。かつてのA8やS8は、乗り心地の面でメルセデス・ベンツSクラスに悔しい思いをしていたが、現行モデルでは見事に問題点を克服している。極めて優秀だ。