■どんな感じ?

もちろんSL65の迫力は諦めなければならないが、ラグジュアリー・オープン・トップとしての資質は揃っている。V6のサウンドだって相変わらず依存性がある。

レッド・ゾーンに向けて気持よく吹けあがってくれるうえ、中回転域ではかなり力強い。瞬発力も大いにあるから、一般道では十分以上といっていいだろう。

SL400にはコンフォート／スポーツ／スポーツ・プラスの3モードが用意されており、スロットルとギアボックス(パドル操作が可能)のレスポンスが切り替わる。

スポーツ・モード以上にすると、バックファイヤーの音が聞こえるし、コンフォートでは非常に静になる。2面性を味わえるのもSLの楽しいところである。

メタル・トップもまた、SLの洗練性を高めている。ロード／ウインド・ノイズはほとんど聞こえてこないし、開閉をそれぞれ20秒以内で行えるのもいい。

そのうえ40km/h以下ならば走行中でも開閉可能であるし、開閉の度におこなわれるディバイダーの移動も自動で行ってくれるようになった。

£525(8万2千円)のウインド・ディフレクターを用いれば、ルーフを開いた状態でも風によるバタつきとは無縁となる。£575(9万円)の ‘エアスカーフ’ も有用だ。