フォルクスワーゲンCCブラック・エディション
公開 : 2016.05.13 23:30 更新 : 2017.05.29 18:57
そもそもフォルクスワーゲンCCは、パサート・サルーンに実用性が劣るのに高価だという立ち位置をとるが、実は2008年のデビュー以来3万台が嫁ぎ先を見つけている。有益なクルマかどうかを改めてテストする。
■どんな感じ?
マイルドなアップデートに限られているため、さほど大きな驚きがないのは予想どおりだ。2.0ℓディーゼルがミドル・レンジで力強いのも同じ。高回転域で息を荒げるのも、出だしが速いのも当然同じである。
総じて良好なエンジンの印象に対し、フロント・ホイールが時にバタつくのが残念だ。内製のXDS電制デフ・ロックを組みあわせるのだが、古典的な機械式LSDのように明確にトラクション供給の手助けをしてくれない。
静止状態から急激にアクセルを踏めば、トルク・ステアも甚だしく生じるし、フロント・タイヤから金切り声が、メーターではバチバチとトラクション・コントロールが介入したことを知らせるライトが光る。