マクラーレン570GT
公開 : 2016.05.25 23:50 更新 : 2017.05.29 19:10
シャープに切り立ったバンプや大きめの凹みを踏むと、カーボン製のタブはドスンといった衝撃と反響音を伝えることもあるが、コンフォート・モード時では、長周期のアンジュレーションでも驚くほど落ち着いている。
ステアリングのギア比が低められたからといって、電気-油圧システムがもたらすフィードバックが希薄になっていない点も嬉しい。センター付近でも650Sや675LTと同等にポジティブなのだ。
車体も不用意に跳ねたり、沈みこんだりすることはない。570GTの場合、足元がやわらかく、ステアリングがスローになっているのだから、なおさら車体の軽やかかつタイトな動きに驚かされる。
幅が狭く、曲がりくねるようなマウンテン・ロードでも安定感はまるで損なわれず、狙い通りに車体を定められる。さすがにクラブスポーツ的な、汗をかきながら必死にコントロールする類ではないし、スロットルで自在に向きを変えるタイプではないが、常に夢中になれる。