■どんな感じ?

標準のチボリに比べるとわずかに大きく、また重くなっているにもかかわらず、実際に運転した感覚はほとんど変わらない。つまりスコダ・イエティやルノー・カジャールと同等のレベルに仕上がっているのである。

サンヨンの1.6ℓディーゼルは、シンプルな市街地の移動ならば十分である。また、高速道路の追い越し加速にも力不足を感じない。ただ、パワー・デリバリーは安定感に欠ける。振動やノイズも他と比べて盛大である。

ほとんどの小型SUVがそうであるように、チボリXLVもあまり運転していて楽しいと感じない。ボディはきちんとコントロールできるのだが、ステアリングばコミュニケーション能力を欠いているし、重みもバラバラだ。

引きしまったサスペンションもまた、ボディの動きに、よき結果をもたらしているものの、低速の場合、標準の18インチ・ホイールが露骨に振動を伝えてくる。また高速巡航域の風切り音も大きい。

走らせて見つかった欠点を覆い隠すのが内装だ。背の高いパッセンジャーは、頭上／足元ともに快適に座ることができる。バックレストも調整可能。