DS3 Sport Shic

公開 : 2016.06.08 23:50  更新 : 2022.04.23 12:02

165ps/6000rpmのパワーと24.5kgm/1400-3500rpmのトルクを生み出す1.6ℓ直4ターボ・エンジンは、実用域でのトルクが充分なのに加えて、トップ・エンドまでスムーズに回って、車重1200kgのボディを活発に引っ張り上げる。贅沢をいわせてもらえば、スポーツ・モデルのエンジンとしてはもう少し抑揚が欲しいところではあるが。

205/45R17のミシュラン・パイロットスポーツ3を履くサスペンションは、クルマの性格ゆえに若干固めてはあるもののシトロエンの一族らしいしなやかさを維持していて、乗り心地は小型のスポーティ・モデルとしてはかなり快適なものだといえる。

ならばそのハンドリングは「スポーツ」の名に値するか。御殿場を出て乙女峠から長尾峠に入り、箱根スカイライン、芦ノ湖スカイラインと、箱根ワインディング街道を縫って走った印象では、コーナリング姿勢は安定していて、ロード・ホールディングは優秀、しかもタイトベンドでもアンダーステアが軽く、狙ったとおりのラインを描いて走れる。

そういう意味ではいかにもシトロエンらしい、オン・ザ・レールのコーナリングが可能なクルマだが、DS3がライバルとして意識したに違いないニュー・ミニと比べると、ステアリングのギアレシオが少し遅いのが気になった。長尾峠のようなタイトコーナーの連続を走ると、もう少しクイックなステアリングが欲しくなったというのが正直なところだ。

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