フィアット124スパイダー
公開 : 2016.06.08 23:40 更新 : 2017.05.29 18:51
中回転域は、MX-5のよりパワフルな2.0ℓエンジンに比べると華やかな印象がある。それに静かでなめらかだ。パンチ力もある。3000rpm以上では、エンジンは「まだまだいけますよ」といっているようだ。
ただ、5000rpmあたりのクライマックスに達すると、刺激は一気に薄まる。それに、思ったよりも早く、パタリと息絶える。これがターボのトレードオフだろうか。
3000rpm以下ではターボ・ラグが目立つ。口ごもりながら「これから、がんばるんです」といっている印象。おいしい回転域を保つには、頻繁にダウンシフトする必要がある。この手のクルマならば、もう少し軽快でも……と思ったことは正直に認める。
もうひとつのディスアドバンテージとして、LSDが欠落していることが挙げられる。アバルト・モデルには組みあわされるとのことだが、これがコーナリング上の楽しみを損なっていることはいうまでもない。ぜひ標準にしてほしい。