ミニ・クーパーD 5ドア(ベース価格318万円)も基本的には3ドアと同じ印象だ。ボディは後席のためにドアが増え、全長が165mm延びたため重量は100kg弱増えているが、1.5ℓ3気筒エンジンは必要にして十分以上の力を発揮する。6段のオートマチック変速機は緻密な制御でトルクバンドを守って活発に走らせてくれる。オプションで「ミニドライビングモード」(2万9000円)を選べばシフトレバーの根本のスイッチでノーマルとともに「グリーン」(エコ)と「スポーツ」と3つのドライブモードを選択することが出来る。パワーにするとシフトアップのタイミングが遅くなり、アクセルペダルの踏み込みに対して加速感が強くなる。つまりよりパワフルな印象で走らせることが出来る。が、ノーマルでも十分楽しい。

じつはこの5ドアが日本におけるミニのラインナップ中最も売れているのだそうだ。23.9km/ℓという好燃費のディーゼル・エンジン追加導入は、街中でも使いやすいし、通常で278ℓある荷室は加えて分割可倒式リアシートを備えているため、スポーツやキャンプなど趣味のために出かけるひとにも使い勝手がいい。そこに今回のディーゼル・モデルの追加は朗報だろう。

もうひとつ、ミニが本当に好きという人にも朗報がある。2ℓ4気筒ディーゼルエンジンの出来のよさだ。

■「買い」か?

ミニ・クーパーSD 3ドア(ベース価格364万円)には2ℓ4気筒ディーゼル・エンジンが搭載される。3気筒のクーパーDが116ps(85kW)、最大トルクが27.5kg-mであるのに対して、気筒が一つ多いクーパーSDのエンジンは170ps(125kW)、36.7kg-mとパワフルだ。この4気筒ユニットは出来がよい。3気筒に対して振動も騒音もより低く抑えられている。へたをするとディーゼルに乗っているということすら忘れてしまうかもしれない。

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