■どんな感じ?

プロパーなエグゼクティブ・サルーンを求めないのであれば、競争力は高い。たとえばシートに縫いつけられるスウェーデンの国旗のタグなど、“ほかとはちょっと違います” といった演出もうまいなと感じる。

ドアが閉まる音、調整しやすいように最初はゆっくりと開く窓、最新の注意が払われたであろうビルド・クオリティなど、あらゆる細やかなところに、かなり気を使われているクルマであることもたしかである。

エンジンがかかるとディーゼルらしい音は聞こえるが、決してうるさいとは感じない。加速はややゆっくりであるにせよ、なめらかだ。ターボ・ラグ低減用の ‘パワーパルス’ はついてないにせよ、厄介なラグとも無縁だ。

トルクが強いバンド以外でも、十分な加速を披露してくれる。‘ボス’ のためのクルマらしい加速だって不可能ではない。追い越し加速もかったるくない。穏やかに走ろうと思えば、うっとりするような走りをみせてくれる。