BMW 320d Mスポーツ

公開 : 2016.06.14 23:40  更新 : 2017.05.23 10:23

2015年9月のマイナーチェンジで、驚くほど乗り心地がよくなった。当初はランフラット・タイヤからレギュラー・タイヤに変わったのかと思ったが、そうではなかった。タイヤは同じだが、ブッシュ類を変えるとともに、サスペンション・タワーの取り付け部のボルト数を増やすなど、路面からの影響を受けやすかったサスペンション・システムに徹底的に手を入れたのだ。結果は別のクルマかと思うほど、しなやかな乗り心地を手に入れた。

今回はすばらしいベースを引き継ぎ、エンジンの低騒音化と、さらなるパワーアップをはかり、それがみごとに奏功していることがわかった。

■「買い」か?

大きく改良を加えられた“新世代”のディーゼル・ユニットを与えられた320dは、ひとことでいって気持ちよく走る。乗り心地は快適で、操縦が楽しめ、そして燃費がよい。熟成を重ねてきた成果がはっきりと現れている。エンジンは2000rpmから大きな力を出すのが印象的だ。

可変ジオメトリー・ターボは繊細な制御をしているのだろう。ゆっくり踏めば下の回転域からトルクがしっかり出て、アクセル・ペダルを早く踏めば4000rpmあたりまで加速感を楽しませてくれる。下の回転ばかり意識した小径ターボチャージャーのように3000rpm近辺で息ぎれすることはないし、大径ターボチャージャーのように日常的に使う低回転域のトルクが犠牲になってもいない。上手に両方をカバーしている。

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