メルセデス・ベンツC250クーペ・スポーツ・エンジニアード by AMG
公開 : 2012.11.02 15:36 更新 : 2017.05.13 12:52
■どんなクルマ?
アウディは人気のSモデルを展開しているし、BMWもMパフォーマンス・モデルをそのラインナップに加えている。その対抗策として、スポーティ・モデル・マーケットにメルセデス・ベンツは”エンジニアード by AMG”を追加した。このC250クーペ・スポーツ・エンジニアード by AMGもその1台である。
その名の通り、AMGによってチューニングを受けたモデルで、よりスポーティなキャラクターを与えられたモデルである。それは、本格的なC63クーペAMGとは異なり、201bhpのターボ付き1.8リッター4気筒ガソリン・ユニット、あるいは201bhpの2.2リッター4気筒ディーゼル・ユニットを搭載する。そのエンジンは、基本的に通常モデルと変化はない。
■どんな感じ?
AMGが手を入れたのはそのシャシーである。C250クーペは、より固いスプリングとダンパーがセットされ、キャンパー・セッティングが変更され、ワイドになったトレッドに合わせたベアリングと、大径化されたブレーキ、そしてよりダイレクトなステアリングが与えられる。また、スロットル・セッティングが変更され、7速のオートマティック・トランスミッションも、シフトアップと、ブレーキング時のシフトダウンが素早くなるようにリマッピングされている。
外観は、他のメルセデスでも選ぶことのできるスポーツ・プラス・パッケージによって武装されている。
そのパフォーマンスは、0-100km/h加速が7.2秒、最高速度は240km/hと標準的な数値で、ロケットのような動力性能が与えられたわけではない。ちなみに、29,065ポンド(375万円)のBMW 328i SEは、242bhpのターボ付き2.0リッター4気筒エンジンを搭載し、0-100km/h加速5.9秒、最高速度250km/hを誇る。
しかし、C250クーペ・スポーツは、AMGによってスタンダートなC250クーペよりもシャープなドライビング・フィールを味わえるようなセッティングがされているだけだ。ソフトウェアの変更は、スロットル・レスポンスが上がり、スムーズなシフト・クオリティをもたらしている。また、ステアリング・レスポンスとボディ・コントロールは、乗り心地を悪化させることなくアップグレードされている。
■「買い」か?
優れたシャシー・チューニングが施されているにもかかわらず、そのエンジン・パフォーマンスが上がっていないのが残念でならない。ファン・トゥ・ドライブなその乗り味は、よりパワフルなエンジンと組み合わされていれば、一層魅力的なものとなったであろう。
(グレック・ケーブル)
メルセデス・ベンツC250ブルーエフィシエンシー・クーペ・スポーツ・エンジニアード by AMG
価格 | 31,925ポンド(412万円) |
最高速度 | 240km/h |
0-100km/h加速 | 7.2秒 |
燃費 | 14.3km/l |
CO2排出量 | 163g/km |
乾燥重量 | 1475kg |
エンジン | 直列4気筒1796ccターボ |
最高出力 | 201bhp/5500rpm |
最大トルク | 31.6kg-m/2000rpm |
ギアボックス | 7速オートマティック |