アウディRS6パフォーマンス
公開 : 2016.06.14 23:30 更新 : 2017.05.29 18:14
コンフォート・モードにすれば、いくぶん硬さはやわらぐが、それでも硬い。トレード・オフとしてロール量も増えている。衝撃は吸収しはじめるものの、車体が重さにも過敏に反応を示しているように感じる。
一方、RS6が得意とするのは加速力だ。端的にいって狂気的なのである。ならばRS6とRS6パフォーマンスの違いはわかるか? RS6をトライしてしばらく経っているが、正直にいって、わかりづらい。
どちらかというと、トップ・エンドのパフォーマンスよりもミドル・レンジの力強さの方がわかりやすい。なかでもオーバーブースト時のレスポンスの向上は、わかりやすい変化であるといえよう。
ローンチ機能はついておらず、スタート時にアクセルを踏み込めば、プアなコンディションさえ4輪が路面をひっかきながら突進していく。V8ツイン・ターボは低い回転域でも柔軟にパワーをもたらしてくれる。8速ティプトロニックATもなめらかにシフトする。音もいい。
テスト車には£9,375(142万円)のカーボン・セラミック・ブレーキがついていた。サーキットを走る機会はなかったため、当然フェードの兆候は見られなかった。最初は、踏んだ直後に効きはじめるという敏感な設定に慣れる必要があるが、足元に伝わる情報量は豊富である。