アストン マーティン・ヴァンテージGT8
公開 : 2016.06.15 23:40 更新 : 2017.05.29 18:20
■どんな感じ?
極めてアグレッシブなサイド・シルやスプリッター、スポイラー、ディフューザーのおかげで、実際の車高よりもGT8はさらに低く見える。
特に、フロントのホイール・アーチ下部、ドア側の切り込みは、切れ味鋭いナイフを思わせ、このクルマが何を目的としているかが一瞬にして理解できる。
全体的なラインは、これまでのヴァンテージがそうであったように流麗なのだが、ディテールは、豪快で冷徹。機能を最優先させた、殺伐感とした空気が漂っている。
ドアをあけると、標準車の装飾は煙のように消え去っており、そこにあるのはワンピースのカーボンファイバー・パネルのみである。
エアコン? インフォテインメント・システム? それは何ですか? と言わんばかりに、走ることに必要のないものは取り払われている。
エンジンをスタートさせると、鼓膜に大きな衝撃が伝わる。22番のヒューズを引き抜けばエグゾースト用の排気バルブが作動しなくなることを知っているオーナーは、V8ヴァンテージを大音量にしていたはずだが、それとは比べものにならないほどGT8はうるさい。