アストン マーティン・ヴァンテージGT8
公開 : 2016.06.15 23:40 更新 : 2017.05.29 18:20
マフラーにメガフォンを当てているみたいだが、これがまたいい音を聴かせてくれるのである。
各コントローラーは一様にヘビーだから、低速域ではかなりの力が必要だ。速度が増すほどに軽くなっていくが、手元にはたっぷりと情報が伝わってくる。
4.7ℓV8は、トルクが湧きだすミドル・レンジで軽い回転感を披露する。そしてとにかく速い。エグゾーストからの音量も極めて大きい。長距離のサーキット走行の場合、ヘルメットの下にイヤフォンが必要だろう。
6.0ℓV12エンジンを搭載するGT12に比べると、GT8は軽いぶん、ノーズはクイックかつ正確に向きを変える(とエンジニア氏はいう)。そしてこれは信じるべきだ。
引きしまったサスのおかげで、素早く荷重が移動する。ポルシェ911 GT3 RSやマクラーレン675LTほどではないが、グリップ・レベルも非常に高い。
これら2台に勝るのは、フロント・エンジンゆえの限界域ちかくのハンドリング・コントロールだ。