現時点でS5は、新型A5シリーズのなかでトップ・モデルである。後席は、ホイールベースが延長されたことで(プラットフォームはMLBエボ)先代よりも広くなり、室内全体の収容能力も結果的に増している。

インテリアの出来栄えは、ベースとなったA4やA5を含め、フィッティング／フィニッシュともに、ここ最近のモデル群の模範となるといっていいだろう。ダッシュボード中央には大型のMMIスクリーンが鎮座し、ナビゲーション、‘アウディ・ドライブ・セレクト’ の情報を表示。スマートフォンの接続もできる。

シートはS5専用のレザー製となり、3本スポークのステアリングはフラット・ボトム。パドルは小さすぎると感じるが、これが8速オートマを制御する。スピーカーは10個。180ワットのものが採用されている。

■どんな感じ?

ステレオは良し。そして使いやすい。一般道では3.0ℓTFSIユニットの主張がやや激しいが、速度が高まると、アウディのスポーツ・モデルらしい音を響かせる。5気筒ユニットとも音質に共通点が多い。

このエンジンは80％が新規設計であり、なかでもスーパーチャージャーからターボチャージャーに変更した点はヘッドラインだ。ツイン・スクロール式のこれは、ガスをインテーク・マニフォールドに送り、レスポンスを高めるといった仕掛けも備わっている。