残念なのは、テスト車が履く17インチのホイールである。これが上下動を落ちつかないものにしている。いかなる路面であっても、シートの上で体が縦に揺さぶれているのがわかる。硬すぎて足元がクラッシュするほどではないのだが、もっとやわらかくてもいいだろう。

室内は、高い質感のマテリアルが多い。シートの座り心地もよく、表面が浮いたセンター・コンソールも新鮮だ(しかしその背後に入れた小物は確認しにくい)。

また、インフォテインメント・スクリーンがもう少し大きくてもいいと思う。さらにコンソールが直角に近い角度で立っているため、操作には慣れが必要である。

加えてスタイリングと引き換えに実用性が損なわれている部分もある。カーブしたルーフラインはヘッドスペースをタイトにしているし、アウディA3に比べると、長身の人は乗り降りがしにくいと感じるだろう。