ランボルギーニ・ウラカンLP580-2
公開 : 2016.06.18 05:50 更新 : 2017.05.29 19:21
600馬力級のRWDスーパーカーでサーキットを攻めこむ。実は初めてじゃない。英国のマクラーレン12Cも、そうだった。
過給器付きエンジンと自然吸気エンジンの違いこそあるけれども、ドライビングファンとコンフォートネスの両立を最優先としていたMP4-12Cの車両コンセプトは、ウラカンLP580-2のそれとかなりだぶって映る。
とはいえ、12Cの試乗は数年も前のこと。ウラカンに最新の利があるのか、12Cに一日の長があるのか。今も鮮明に思い出すことのできる、あの楽しい経験を上回ることが、今回のサーキット試乗に当たり、LP580-2に期した、ひとりのランボファンとしての筆者のひそかな願いでもあった。
プロドライバーの駆るLP610-4を先頭に、慣熟走行をこなす。それなりの速度域ではあったけれども、AWDとの違いは、もうすでに明らかだ。なんと言っても、前輪に対する両手の自由度が高く、後輪へのトラクションの掛かりが素直で、いずれにしても、手に取るようによく分かる。
まずは、ステアリング・ホイール上のANIMAスイッチをスポーツ・モードにして、徐々に速度を上げていった。さっきまで抱いていた、RWDであることへの緊張感など、みるみる消え失せていく。
最初に断っておくと、加速中の速さという点において、AWDとの違いを感じることはほとんどなかった。33kgの軽量化と30馬力のマイナスが、全体的にほとんど釣り合っている、というよりも、力強さという点でさほどの違いはなく、さらにRWDでは中間域でのピックアップが素晴らしいために、実感できる差などほとんどないに等しいというわけだ。