ランボルギーニ・ウラカンLP580-2

公開 : 2016.06.18 05:50　　更新 : 2017.05.29 19:21

最初こそ、むきになって前を行くプロのLP610-4の走行ラインをトレースしていたが、RWDのLP580-2で前と同じラインを走っていたのでは、まったくもって “楽しくない” ことに気づく。特にタイトベントでは、AWDよりも思い切った角度を付けて進入した方が、はるかに面白く、速く、後に付いていきやすい。

基本、3速以上で走らせてみる。余計なパワーオンには電子制御が介入しやすくなってしまうし、エンジン回転を抑えて走った方がスライドコントロールも容易いだろう、というシロウトながらの計算を働かせてのことだ。

■「買い」か?

RWDウラカンのサーキット・コーナリングは、想像以上に楽しいものだった。クリップポイントの手前で、車体の後半分が見事にスライドしはじめ、さほど敏感でもない右足のコントロールであっても、しばらく気持ちのよいドリフトアングルを保ったまま、コーナーの出口へと向かってくれた。

プロではない。ずっと滑らせたまま、というわけにはいかない。ほんの一瞬のことだったにしろ、操っていて気持ちいいと感じるには十分な時間だけ滑っていてくれる。ちなみに、コルサ(サーキット)モードでは、派手なオーバーステア・アクションこそ抑えられてしまうものの、もう少し長いあいだ、テールスライドを楽しむことができた。

これで、2500万円？その価格を思い出したとき、ボクの、とある素晴らしい記憶は上書きされてしまった。世界で今、乗って最も面白いスーパーカーは、マクラーレン12Cではなく、ウラカンLP580-2なのだ、と。